燃料系のトラブル①
ガソリン漏れが見られる場合
まずどこからガソリンが漏れているか確認を行います。
タンクがサビによって穴が開き、そこからガソリンが漏れてくることもあるかもしれません。
そういった場合は、応急処置、恒久対策含めて紹介します。
劣化によるガソリン漏れ
ガソリンが漏れている箇所は当然ガソリン経路から漏れているはずです。
タンク、ガソリンコック、ホース、キャブのどれかです。
キャブについては次の項で説明します。
タンクやホース、ガソリンコックの劣化でガソリンが漏れてくることはたまにあります。
タンク自体に穴があく可能性は非常に少ないのですが、事故や飛び石で穴があく可能性はあります。
専用のパテ、場合によっては自動車用のもので補修することが可能です。
ただ安全を見るならタンクごと交換してしまうのが一番すっきりすると思います。
ガソリンコックやホースの劣化も可能性としてはあります。
ガソリンコックは締め付けやストレーナ(ガソリンフィルタみたいなもの)の劣化によってスキマからガソリン漏れを発生することがあります。
この場合はタンクを下ろして締め付けを行うことで改善します。
またはガスケットやOリングの交換という場合もあります。
ホースの劣化の場合はホースごとの交換。
ガソリンコックをオフにしてホースを購入します。
耐ガソリン性をもっていることと、サイズがあわないので流用は難しく、素直に純正品を使うことをお勧めします。
キャブからのオーバーフロー
ガソリン漏れの可能性としては一番高いかもしれません。
詳細な箇所を特定しますが、おおよその場合はキャブのオーバーフローの場合が多いです。
キャブのオーバーフローは、オーバーフローパイプから排出されていると思います。
これは多すぎるガソリンがエンジンに流れ込まないように排出されている正常な動作です。
キャブオーバーフローの原因は大きく分けて2つあります。
フロートバルブの劣化
キャブレターのチャンバーはガソリン中にフロート(浮き)を浮かべて、それが上がることによってそれをガソリンの流れ込む穴を埋めて油面高さを調節しています。
この穴を埋めているゴムの製品をフロートバルブといいます。
そのため、フロートバルブが劣化してくるとガソリンがとめどなく流入して結果的にオーバーフローパイプから排出されることになります。
対策としてはフロート全体の交換でなおります。
異物混入
異物が入るとガソリンが流れ込む穴を防げずにオーバーフローします。
対策は異物を取り除くことです。
ただ、普通はガソリンタンクにストレーナ(フィルタ)を通しているはずなのに異物が入ってきているということはそのストレーナが劣化している可能性があります。
そのためストレーナの確認もおこないます。
キャブからのオーバーフロー特定方法
ガソリンが漏れているが量が少なくてよくわからない、という場合はガソリンコックをPRE(プライマリー)にしてみてください。
ガソリンを強制的に送る方法で原因の特定に役立ちます。
それがホースから出ているのか、キャブからドボドボ流れてくるのかを確認できます。
オーバーフローは車種によってはよくあるトラブルです。
そのままにしておくと旅先で動けなくなってしまうので、日頃の点検を忘れずに行うようにしてください。