バイクトラブル案内



燃料系のトラブル①


アイドリング自体がおかしい場合、真っ先に燃料系のトラブルを疑います。 これを疑ってダメならエンジン関係も疑いますが、どちらかというとエンジントラブルよりも燃料系が正常に供給されていない、キャブの問題であることの方が多いです。 ただ、始動はしているのでエンジンへの深刻なダメージがある可能性は低いと思われます。

どうもエンジンの動作がおかしい、回転が不安定、 動かない、マフラーの異音等、キャブがおかしいことによる 不具合は多岐にわたります。 簡単に分けると、
キャブが作る燃調が濃すぎる場合。
キャブが作る燃調整が薄すぎる場合。
に分かれます。






燃料が薄いアイドリングをしている場合


燃調が薄い場合、アクセルをあおるとエンストにつながったり、アクセルの反応が遅かったりします。 また燃調が薄い場合の確認現象としては、マフラーから薄い爆発音が発生することがあります。 これは燃料が薄いために点火プラグが発火した時点では爆発せず、 マフラーまで排気された時点で点火してしまうものです。 燃料が正常に来ていないにもかかわらず、ピストンが作り出す負圧からの吸気にアイドル分のガソリンしか吸気できずに失火してしまう場合もあります。

原因としてはジェット類の詰まりによって吸気がうまくいかず、トルクやパワーがでないというもの。
それ以外にもダイヤフラムの劣化、ニードルクリップの劣化、メインジェットのつまりなどキャブ系の不良が考えられます。

薄いかどうかはプラグの色でわかると言われています。 濃い場合は黒っぽく、薄い場合はキツネ色をしているというものですが、私はいまだかつてキツネ色を見たことがありません。
あとは燃費やマフラー音、エンジン音、アクセル感覚で調子をつかんでいきます。

対策としましてはセッティングを濃いめに変えることによってもちろん改善します。
クリップやパイロットジェット、メインジェット系を濃くすることでパワーを取り戻すはずです。


燃料が濃すぎる場合



燃調が濃すぎる場合、アイドリングが不調でアクセルを吹かしてもパワーを発揮できないことが多いです。 回転が上がらずに失火したようになったり、途端にパワーが湧き出すこともあります。
その場合は燃料が濃すぎることが原因です。

プラグを核にすると真っ黒になっていることが多く、燃調を薄く調整する必要があります。
原因は(スズキのバイクなどは)構造上設計に問題がある場合もありますが、キャブの取り付け角度(ダウンドラフト)、フロートの劣化などが考えられます。 燃調が薄い場合と濃い場合の切り分けは難しいのですが、それぞれ薄く→濃くと意図的にうごかしてみて、濃くして本調子になるなら薄めだった、薄くして本調子になるなら濃いめだった、と判断できます。






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