駆動系トラブル③
なんだかよくわからないがエンジン始動はOKでエンジンに問題はないことがはっきりしている場合。
明らかに駆動系にトラブルがある場合はここを参考にしてください。
考えられる原因はいくつもありますが、直進しようとしてタイヤのガタを感じる場合。
そういうときはタイヤホイールのベアリングが劣化していて走行系の問題を発生している場合もあります。
それ以外に駆動系がおかしくなる可能性としてはクラッチプレートの摩耗、破損によりシフトチェンジが出来ない場合。
年式にもよりますが、長く乗っているバイクほどこういった問題が発生しやすくなります。
ホイールのベアリング寿命
タイヤは可動部なので当然ベアリングンに負荷がかかって劣化してきます。
早々交換するものでもないのでなかなかここを交換しないといけない、という発想に至る人は少ないかもしれません。
中古でバイクを購入した人、何万キロも走行した人、明らかにタイヤにガタがきている場合はベアリングを交換するのが良いでしょう。
ただベアリングの交換は普通ベアリングプーラーという特殊な工具が必要になり(なくてもいいですが苦労が倍増します)、しかもそうそう使うわけではない工具に高い値段を払って購入できないので素直にバイクショップにお願いしましょう。
ベアリングにガタがきているかどうかはフロントの場合はバイクをジャッキアップしてフロントタイヤを空回ししてみます。
問題なく直線的に回るようであればガタがきていない。これはブレーキパッドの引きずりも確認できます。
リヤの場合もジャッキアップしてタイヤを回してみると、ガタが判明します。
この場合、チェーンのチェックもできますし、ブレーキパッド引きずりも確認できます。
ディスクブレーキの故障
ディスク式ブレーキはブレーキパッドをディスクに押しつけることにより制動力をえるものです。
もしもブレーキパッドがそれほど摩耗していないのに制動力が得られない場合は、ブレーキのワイヤーが伸びてうまく力が伝わっていない可能性があります。
またブレーキオイルの劣化や空気や雨水の
通常はワイヤーの根本の辺りに付いている(機種によって異なります)、ブレーキ調整ネジと呼ばれるネジを巻くことで遊びを調節しますが、 ワイヤーの伸びがひどくなってくるとそれでは調整しきれない様になります。
その場合はワイヤー自体を交換する必要があります。
ドラムブレーキの故障
ドラム式ブレーキは、ドラムにブレーキシューと呼ばれるパッドを押し付けて減速するブレーキです。
熱がこもりやすいので旧式のバイクや車重の軽い、それほど制動力を必要としない車種で用いられています。
これの故障は当然考えられることです。
ブレーキシューの摩耗が制動力を得られない原因の主たるものですが、もしブレーキシューの摩耗がそれほどでもないのなら雨水や小石の侵入でうまくシューが接触しない場合もあります。
分解してドラムの中を清掃すれば元通りになります。
ドラムの構造は単純ですが、後輪などではチェーンやその他を外す必要もあり腕に覚えのない人はショップ依頼をお勧めします。
クラッチプレートの摩耗
エンジン回転数を上げても従来のようなトルクが得られない、速度が上がらない場合、クラッチの摩耗が考えられます。
クラッチは寿命の前にこのような滑り現象が見られます。
このような滑りの減少を放置してしまうとエンジン自体の寿命へとつながってしまいます。
具体的にはクラッチが摩耗しているので、クラッチディスクのリベットが顔を出してフライホイール等に接触しますと、
キズが深く入ってフライホイール等がやられてしまいます。
事前対策としては半クラの多用を避けるということと、クラッチつなぎにあまり時間をかけないこと。
クランクケースを開けて修理になりますのでショップ預かりです。