バイクトラブル案内



燃料系のトラブル②


アイドリングは問題ないが、アクセルを吹かしたときの反応がおかしい場合。 それはほぼ燃調系の不良だと考えられます。 もちろん回転が上がったことによるエンジンの不具合の可能性もありますが、CB400のような特殊なバルブ機構のもの以外、アクセルを吹かしたときに挙動が変わるということはありません。 ここではキャブレターに絞ってアクセルを吹かしたときの不具合について解説します。






燃調の最適化


燃調とは混合気(空気と燃料)の割合を調整することで、エンジンの挙動を左右する大事なセッティングです。 特にエンジンを吹かしたときはパイロットジェット~メインジェットとつながり、キャブが前回する位置に不具合があることが多いです。 アイドリングは問題ないので、燃料自体はキャブレターへ送られていることが考えられます。
なのであとはセッティング、またはキャブの調整や部品を新品に交換することで劇的に改善させることも可能です。
中低速から高回転へはパイロットジェット、ジェットニードル、メインジェットと燃料を送り込むホールで調整します。
パイロットジェットやメインジェットは調整が径で決まっているので調整が難しいですが、アフターメーカーからその車種用のカスタムジェットが販売されています。 そのジェット系を交換するだけで低速を安定させたり高回転の伸びをえられたりします。
ジェットニードルはクリップの位置を三段階でセッティングできます。
クリップのセッティングはメンテナンスマニュアルを参考にしてください。


基本的にはキャブレターのオーバーホールで調子を取り戻すことが事例としては多いです。 特にキャブの中はゴムパーツやプラスチックも多用されているので経年で劣化していってもおかしくありません。 そういった劣化部品を新品に交換してやることでエンジンの反応が元に戻ります。


その他周辺に問題がある場合


その他、可能性は低いですが、CDIの故障などの電装系の問題、プラグがカブって点火しづらくなっている場合、エアクリーナーのつまり、マフラー等の排気の詰まりが考えられます。 それによって適正な燃調が得られず、吹かしたときの反応がおかしいというものです。 それ以外にはマルチエンジン(2気筒以上)の場合は各ピストンタイミングが適正に動いていない場合に同調はずれということも考えられます。 同調を取り直すにはシリンダーの数だけ負圧計が必要になるので素人にはタイミングをとるのは難しいので、バイクショップにお願いすることになります。

それ以外にもエンジン関係に不調がある場合もあります。 ピストンクリップの劣化、エンジンオイルの不調・劣化、シリンダーの変形、バルブの故障などが考えられます。

このあたりが原因だったとするとほぼ素人では修理は不可能。 バイクショップに持って行っても廃車か修理かの選択を迫られることになります。







ページのトップへ戻る